『荊の城』つづきを読む。
第2部は、大どんでん返しを起こした当人の視点に変わる。
時間軸は第1部と同じだが、カメラアングルが変わるわけだ。
遠かった人物がとても近く感じられ、何が悪で何がそうでないのかが、わからなくなってくる。
絶対的に悪は確かに存在するのだが、それにすべての原因を押しつけるわけにはいかない。
とにかく、半ば悪で、半ばそれを脱している状態の人間が、後ろめたさを感じつつ覚える情熱は、それとわからないからこそ官能の度合いが増す。
夕方、実家に帰る。
昼の間にネットで再インストールについて調べた。
ウィンドウズのサービスパックを適用したインストールCDを作ると便利そうだったので、手順通りに作ってみた。
不安なので従来のCDも持って帰る予定。
『荊の城』第2部読了。
もう、切ないったらない。
ため息つきっぱなしである。
騙そうとして逆に騙されたスー。
騙されたふりして騙したモード。
スーが自分の歯を削ってくれるのに使った指ぬきをこっそり持ち歩いているモードに涙した。
これ以上読むのが辛い。
これ以上読むのが辛いので、風呂に入り、ビールを飲み、成瀬己喜男監督『流れる』を録画し、同じく『浮雲』をダビングした。
ホットケーキミックスが余っていたのでバターと砂糖と卵を混ぜてカップケーキを焼いて食べた。
コーヒーを入れて飲んだ。
とにかく、日常をした。