夕方、新井で稽古。
7時から使える稽古場だが、1時間早く着いたので、アップをした。
最近、体を鍛えるということについて、
(もっと無茶苦茶やりたい)
という衝動がある。
ぶっ倒れる寸前まで肉体訓練をしたいのだが、息を止めての自殺が困難であるように、自分で自分をぶっ倒れるまで追い込むのは難しい。
さぼると身長2メートルくらいの鬼コーチに気絶するまでぶん殴られるような環境にいないと駄目かもしれない。
7時過ぎから稽古開始。
片桐と須藤さんのシーンを稽古する。
片桐は、毒舌と親切が奇妙に調和しているような役を演じる。
身も蓋もないことをずけずけと言うのだが、言葉と感情にずれがある。
怒っていても、怒っていなくても、同じ毒舌を吐く。
だから、怒っているのか怒っていないのか、普通の人にはわからない。
須藤さんの役もこれと似ている。
ずけずけとものをいうのだけど、悪気があるわけではない。
この二人がお互いに会話する時だけ、丁寧語を使う。
そういう設定。
綾香と鶴マミシーン、直美のシーンなどを稽古してから、ノブ君と俺のシーンを稽古した。
俺はノブ君を抱きかかえたところで鶴マミに邪魔をされ、そのまま後ろに倒れるのだが、そこでアクシデントが起きた。
・ノブ君を抱きかかえたまま体を屈めること。
・床に腰を打つこと。
・ノブ君の全体重が乗っかること。
この3つが同時に起きた。
シーンが終わって最初のうちは、
「あいててて…」
と腰をさするくらいで済んでいたのだが、そのうちに立ち上がったり座ったりという動きができなくなった。
「ごめん! おれ、腰屈めないから、おれの荷物をピアノの上に持ってきて!」
着替えやノート、鞄などをみんなに持ってきてもらう。
腰を屈められないので、着替えができなかった。
トレーニングウェアのまま、電車に乗って帰る。
西荻窪のドラッグストアまで、直美が付き添ってくれた。
閉店直前のレジに突進し、
「すいません、腰を痛めたんですが、なにか湿布のようなものありませんか?」
と、茶髪のバイト君に言う。
バイト君は上司と二言三言相談して、痛み止めの湿布を売ってくれた。
11時帰宅。
すぐシャワーを浴び、背中に湿布を貼った。
座椅子に座って困った。
どうやって立ち上がったらいいのかわからないのだs。
上半身を少しでも屈めると腰に激痛が走る。
四つんばいの体制になるともっとひどい。
柱にすがりついてゆっくり立ち上がろうとすると、膝を半分折った体勢で急に力が抜ける。
ぎっくり腰か?
こんな時期に?
1時半に就寝。
しかし、いったん仰向けに寝たら、寝返りがうてない。
背中はぴったりと布団についている。
俺はどうなるんだ?