海洋実習

朝5時起き。朝飯に、ご飯、野菜のタレ漬け、納豆、切り干し大根。

6時少し前に家を出る。自転車で永福町へ。

6時45分に調布着。自販機でアクエリアスを買い、ロータリーに向かって歩いていると、Mさんの運転する車がちょうど入ってきたので、すぐに乗り込んだ。

車内には、先週プール講習で一緒になったYさんと、他に二人いた。

車は調布インターに入り、そのまま中央道を八王子方面に向かった。どのルートでどこへ行くのだろうと疑問に思ったが、とりあえず何も考えず、体力を温存するため、目をつむっていた。車内にはミスチルが流れていた。

八王子から圏央道を通って厚木に下り、そこから小田原厚木道路に入る。たぶん小田原で下道に降り、車はいつのまにか海沿いの道を走っていた。

コンビニでいったん止まった。海洋実習をする海まではそこから10分ほどとのことだった。

おにぎりを二つ買った。

10分後、江ノ浦へに着いた。講習の説明を受けてから、更衣室でインナーに着替え、機材のセッティングをする。ビデオで復習していたので、それほど悩まずできたが、それでも手つきは覚束なかった。

ドライスーツを着て、BCを背負う。早速、背負い方で戸惑う。Mさんに、こうやるんだと補助をしてもらう。

次に、フィンのかかとをひっくり返してと言われる。で、オセロみたいにうつ伏せにしたのだが、そうではなかった。どういうことかわからず、「?」となっていると、Yさんが、「めくって裏返すんです」と助言してくれた。前回使ったフィンは踵をホールドするやつだったので、やり方が違ってわからなかった。

海に入る。初めにシュノーケルをつけてフィンキックの練習をする。顔が半分出た状態にするのが難しかった。

他に、フィンをキックして体を気をつけにして沈んでいく方法や、逆立ちをするように下へ潜っていくやり方をやった。

そのあたりでシュノーケルからレギュレーターにチェンジし、ウエイトの確認をし、潜降の実習に移った。

直立し、BCとドライスーツから排気したら、息を吐く。すると体が自然に潜降していく、はずだったが、なかなか潜降しないなと思っているうちに、息を吐ききってしまった。苦しくなり、息を少し吸い、また吐くが、体は沈む気配がなかった。

Mさんにひっぱられ、ある程度潜降すると、自然に体が沈みだしたが、体を水平にする動きができなかった。というより、息を吐いて体が沈ませることにかまけていて、頭が回らなくなっていた。

何とか底に着いてから、マスククリア、レギュレータークリアなどのスキルを復習した。

レギュレーターリカバリーをやる時、またもうまくいかなかった。腕を横に回し、左手で確認したが、見つからなかった。機材が前回とは違ったものになっていたこともあるが、身体感覚として機材慣れしていないためだった。

タンクを背負って右手を後ろに回す方法の方が、まだなんとかできた。

プールの復習をそのようにやってから、潜降した状態でMさんの後についてキックをしてついていった。キタマクラというフグの小さいのが泳いでいた。

最後に、ダイビングブイに空気を入れて浮上させる実習をした。空気を入れるところまではできたが、その後の浮上で、自分も一緒に海面に上がってしまった。

1時間半ほどの講習が終わってから、いったん海から上がった。ドライスーツを着たままシャワーを浴び、海辺の小屋で今受けた講習について評価をもらった。個人的にはさんざんだったが、それでもMさんは、こんなもんですと余裕の表情だった。「絶対大丈夫」とまで言ってくれた。たくさんの初心者を見てきたからこそなのだろうが、下手くそなことには変わりない。

トイレ休憩を終え、シリンダーを新しく付け替えてから、再び機材セッティングからはじめた。一回目の時と同じく、この時もフィンの装着に手間取り、海に入るのが一人だけ遅れた。遅れると焦る。装着がうまくいかないのは、キックしてつま先をフィンに入れる時、甲の部分をフィンの素材が巻き込んでしまい、それを直すのに時間がかかるためだった。

なんとか装着を終え合流する。次の講習でも、潜降に手間取った。息を吐いても駄目だ。なぜなのか。

海底に伏せた状態で、呼吸でもって体を浮き沈みさせる実習をし、次に、指で底を少し押し、浮いたまま静止する実習をした。体のバランスを保つのがとにかく大変だった。

一度目の講習よりさらに深い、水深8mへ潜降し、そこから水深5mのところへ浮上し停止する訓練をした。ダイブコンピューターを見て水深を確認しながらキックでゆっくり浮上した。

ウエイトを外して再びつける実習をし、BCを外してつける実習をした。BCを外す時、左から外すのだが、指先から抜くという動作を忘れていた。Mさんに指摘されて、抜くことができた。次に、右手をBCに入れ、体を回転して左手をBCに入れようとしたが、袖ではなく変なところに左手を入れてしまい、引っかかってしまった。あとでMさんに説明されたところ、左を入れる時は肘から入れるとのことだった。抜く時の逆動作だ。

再び、8mの水深で、中性浮力維持をしつつのキック練習をする。Mさんから上半身が斜めに上がっているという指摘を数回受ける。

水深5mのところへ浮上する訓練をもう一度やり、ウエイトを外して浮上する訓練をする。ウエイトを外すところまでやったが、もったまま浮上してしまい、ウエイトは落として、と、上がってきたMさんに言われる。

その後、逆立ちするみたいな潜降で、自分の落としたウエイトを取りに行くことを試してみたが、うまくいかなかった。

シリンダーの残量が残り少なくなったあたりで海から上がった。もう一回講習はあると思っていたが、二回目と三回目を両方ともこなしたようで、機材などの片付けに映った。体力的に消耗していたのでホッとした。

BCを脱ぎ、ボンベを返却し、セカンドステージとBC、マスクとシュノーケルを真水で洗った。

ドライスーツを着たままシャワーを浴びてから、ドライスーツを脱ぎ、更衣室でシャワーを浴びて着替え、機材をバッグにしまった。

講習を受けた小屋で待っていると、Mさんから「ご飯に行きましょう」と言われたので、車に乗った。

10分ほど移動したところにある、海鮮系の食堂で、遅めの昼食をとった。本日のかま煮つけ定食を頼んだら、すごい量のかまが出てきた。

食べ終わってから、二回目と三回目の講習について評価を受けた。オレができていなかったのは、泳ぐ時に体が斜めになってしまうところと、BC排気のやり方だった。インフレーターを引っ張る方向と、持つ場所が違うらしい。

4時近くに店を出た。

中央道が渋滞していたため、スクールに戻ったのは6時頃だった。食事の精算を済ませてから、ログブック用のバインダーを買いますとMさんに伝えた。やっぱり、あると便利だと、今日思った。

7時半帰宅。

買い物に行き、ビール、イカのつまみ、炭酸など買う。

今日の朝、コンビニで買っていたが、結局食べなかったおにぎりを食べた。

丸一日の海洋実習は、楽しいどころではなく、完全に部活の合宿練習であった。体力的には大丈夫だったが、自分の覚えの悪さに閉口した。また、潜降がうまくいかないところも謎だった。たぶん、息を吸いすぎているのだろう。

そんな感じの、ちょっとした挫折感に苛まれ、気分は決して良くなかった。来週、二度目の海洋実習を経てから、ひと月おいてアドバンス実習となるが、それまでにオレは本当に、中性浮力を維持できるようになっているのだろうか? レギュレーターリカバリーをできるようになっているのだろうか?

ため息をつくような精神状態で、12時すぎ就寝。