稽古初日。
昨日の昼に利用料金を払いに行ったのだが、ヘルプのおばあちゃんしかおらず、
「わたし、なにもわからないから」
と言われ、手続きをしてもらえなかった。
無駄足だったが、場所の確認はできた。
夕方7時に稽古場へ。
山口君、先に来ていた。
7時ちょうどに亜企ちゃん到着。
昨日書いた分を渡す。
今回は時間もないので、アップ時間はとっていない。
着替えとストレッチが終わるとすぐに稽古だ。
まず本読みをする。
顔合わせの時、二人はすれ違いだったが、今回の話も、すれ違いの話である。
よりを戻しにきた男と、はねつける女という関係である。
別れた二人の話なのだが、ドロドロしたものはあまり見たくない。
そういうのは芝居にしなくても、みんなが人生で抱えているだろう。
「間に合ってます」
というものだ。
つまり、間に合ってないものを作れば良いわけで、二人のやり取りは別れた男女が交わすと思われる会話から微妙にズレていかねばならない。
ズレながら、本人も気づいてなかった自身の秘密に近づくと、面白いかもしれない。
「そうか、私はこういう女だったんだ」
「おれ、こういう男だったんだ」
そして「知らなかった」とつぶやくのだ。
本読みの後、立ちをする。
裸舞台なので、どこになにがあるのか見立てるのを先にする。
二人の距離感を出すのが難しい。
先に動いたり喋ったりした方が負け、みたいな緊張感が必要か。
先に喋るのは男の方だ。
喋るうちに段々とノってくる感じがあるといい。
女の方は、初めからすべてを見せない。
怒っているのか、それともただ関心がないのかさえ、定かではない。
ごまかすために、アンニュイな雰囲気をまとうかもしれない。
立ちを見て、様々な案が思い浮かぶ。
二人はテキストを追い、試し試しやっている。
役者がテキストに慣れ、演出が考えをまとめ終わった頃が、細かい稽古の付け所かもしれない。
9時過ぎ稽古終了。
外は大分涼しくなっていた。
10時帰宅。
第4話の台本書きをする。