立原正秋「剣と花」の老人ヒーロー

 朝7時起き。昨日に続いてマラソン。
 去年の夏から秋にかけて随分熱心に走ったが、1月公演の稽古が進むにつれて台本書きやら演出のゴタゴタ処理やらに追われ、本番を迎える頃体はすっかりなまっていた。
 3月の芝居の時も少しは走ったが、週3回の稽古ではペースをつかめず、また雨によく見舞われたりして、満足のいくトレーニングは結局できずに終わった。
 昨日ちょっと走っただけなのに今朝は腿が痛い。
 今年はじっくり走り込んでいきたいと考えている。

 「剣と花」引き続き読む。
 石津武一郎という80歳の石津家当主がかくしゃくとし過ぎていて笑える。
 もはや仙人の域だ。誰も止められない。

 午後図書館に立ち寄り文庫本の並ぶ本棚を眺めていたら徳川夢声の本を見つけた。
 動物にまつわるエッセイ集らしかった。
 自宅の池に住むナマズを捕まえようとする話が実に味わい深く面白い。
 一息に読んでしまった。
 「夢声戦争日記」が読んでみたくなった。
 中公文庫から出ているらしい。探すべし。

 夕方、中野光座で公演中へ差し入れを届ける。
 桟敷童子の公演である。
 受付に鈴木めぐみさんがいた。
 「土居君に寄せ書き書かない?」
 学生時代の先輩が所属している劇団がこの度解散することになり、エールの寄せ書きを送るのだという。
 簡単にメッセージを書き記す。

 夜、実家へ。
 刺身用のアジを2匹買って帰る。
 しかし、大味だったので塩を振り酢じめにした。
 無難な選択だ。

 「大阪物語」観る。吉村公三郎監督。
 溝口健二監督が撮るはずだったのだが、他界したため、吉村監督が衣鉢を継ぐ形でメガホンをとったらしい。
 愛する香川京子さまが出ている。
 とても嬉しい。
 しかし彼女は物語の中で市川雷蔵とできてしまう。
 とても悲しい。