米米CLUBの再結成を朝のニュースで知った。
解散した97年から丁度9年が経っている。
メンバーの年齢を考えると、早すぎる再結成とは言えない。
今しかないタイミングとも言える。
しかし、その存在が<伝説>として熟成するまでには、まだいくらかの年月が必要じゃないかとも思える。
解散時に20代前半だったファンは、現在30代前半だ。
再結成に対して最も冷めた反応を示す年齢層じゃないかと思う。
ブランクも気になる。
かつて共有してきた<バンド内時間>は、大所帯であったこととツアーが多かったことから、ゆっくり濃密に流れていたと思う。
ファンにとってもメンバーにとっても、米米CLUBは竜宮城だったのだ。
解散によって、みんなが現実の時間に引き戻された。
別々の時計を持ち9年間を過ごしてきた。
9年経ったからといって、9歳年をとるとは限らない。
<米米年齢>に換算すれば、3歳くらいしか老けていない者もいるだろうし、中には60歳を越えた者もいるだろう。
かつて同じ年齢だったメンバーが、バラバラの年齢で集まる。
おじいちゃんもいるから、無理はできない。
ファンにしても同じことだ。
米米解散を昨日のことのように思う人もいれば、半世紀前のことのように思う人もいるだろう。
だがこれらのことは、再結成する有名バンド全てが抱えた問題なのかもしれない。
夕方、雨が降った。
傘を持っていなかったので、駅から小走りで帰った。
まだ雨に濡れても構わないと思えるほど暖かくはない。
途中買い物をして6時半帰宅。
うどんを作って食べる。
ロバート・ゴダード『最後の喝采』読了。
物語の構成はこれまでのゴダード作品とは大きく異なり、そういう意味では異色作であるが、登場人物のキャラクターがワンパターンなので、新味は感じられなかった。
最後ハッピーエンド風に終わるのも、納得いかなかった。
先月、ルーズリーフを探して段ボール箱を開けていたら、捨ててもいいマンガがたくさん見つかった。
捨ててもいいということは売ってもいいということだが、以前『ドラゴンボール』全巻が500円にもならなかったので、わざわざ古本屋に持ち込むのはやめた。
見つかったマンガの中に、江川達也のデビュー作『BE FREE!』があった。
80年代中期から後期にモーニングで連載されていた作品で、学校を舞台にした教師ものだ。
巻の途中で主人公の笹錦が学校を破壊して以降、話はとんでもない方向へ進んでいく。
最終巻では、学校をユートピアにしていく過程が描かれる。
笹錦は政界にまで進出するが、裏で動く巨大な力に阻まれ、その野望は挫折する。
卒業する生徒が一人ずつ笹錦と面会し、刑務所の外で『仰げば尊し』を歌う場面は、奇跡的にすばらしい。