ミニ社会

7時半起き。
筋肉痛がかすかにあった。
思ったよりもひどくないが、疲労感も残っていた。

9時から仕事。
カーディガンを羽織る。
しかし空調の風は首筋に直接当たるので、寒いことに変わりはなかった。
タオルなどを首に巻いた方が手っ取り早いかも知れない。

昼休み、チェーホフ「かわいい女・犬をつれた奥さん」読む。
小説を読むのがとても久しぶりなので、活字を追うのが嬉しく感じる。

午後、フォームの修正。
頼まれていた仕事ではないが、先回りした。
数年前に作ったものなので、今見ると色々な箇所が懐かしかった。

定時に上がり、池袋へ。
さらに丸ノ内線で茗荷谷へ。
トツゲキ稽古。

かなり広い稽古場だった。
出演者が30人くらいいても大丈夫なほどだ。

いる人で出来る場面をやる。
床に実寸をとると、はけ口が狭かった。
横向きでカニ動きが必要かもしれない。

休憩中、外をぶらついてみた。
茗荷谷を歩くのは何年ぶりだろう。
たぶん学芸大の附属小学校へ、教育実習に通っていた時いらいだ。

茗荷谷駅が谷底で、平行する春日通りが崖の上となっている。
駅周辺は学校が多い。
首都の文教地区そのものだ。
通りから道をひとつ入ると静かな住宅地だ。
どの家もエンゲル係数が低そう。
室内にふかふか絨毯が敷かれ、負けないくらいふかふか毛並みの大型犬がいそうだ。
駅周辺はオレが知っている頃に比べると垢抜けている。
春日通りを挟んで高いビルが建ち並び、崖の上を谷底のように見せていた。

稽古場に戻る。
台詞が徐々に入りつつあるものの、単語間違えなどがまだある。

共演者の顔と役の立場が、段々一致してきた。
そうすると、とるべき態度が育ってくる。
育つがままやっていくと、人間関係が出来ていく。
それは小さい社会みたいなものだろう。
人は、人格の多くの部分を、社会生活で作り出す。
舞台上にミニ社会が出来つつあるが、まだできていない。
だからオレもまだまだわからない。
居心地が良い、と見せかけて悪いかも知れないし、悪い、と見せかけて良いかもしれない。
こういうことは、繰り返していけば勝手に複雑化していくから、その様相に対してフラットに構えていけば、おのれの芝居も複雑になっていく。
良いなら良いなりに、悪いなら悪いなりに、ミニ社会に適応して生きるというのが、オレには心地よい。

9時過ぎ稽古終了。
財布には500円玉が1枚しかなかった。
ATMでお金をおろさず、ワンコインで帰宅。
スリリングだった。

10時過ぎ帰宅。
「贅沢な肉」編集の続き。
マキシムクラッシュのところまで進んだ。
片方の映像、雑音がひどい。
音声だけ抜いて、ノイズリダクション処理をしないといけないかも。
それなら、最初にそれをやっておくべきだった。
やりなおしか?