アリ戦

10時過ぎ、ジョギング。
五日市街道を環八まで走る。

走り終わってから、クールダウンのため、近所の公園まで歩く。
道路に面した幅30センチくらいの植え込みには、雑草が繁茂している。
そのすき間に先週、ひまわりの種を植えた。

芽が出ているか探していると、アリがアオムシを運ぼうとしているのを見つけた。
アオムシは体をくねらせてアリをはじき飛ばし、草むらへ逃げようとする。
すぐに他のアリが再びアオムシを巣の方向へ運ぼうとする。

小さい生き物の生存競争に5分くらい見入っていたら、背後に視線を感じた。
公園の向かいに住んでいる、五十代くらいの女性が、ほうき片手にこちらを見ていた。
目が合うなりその人は言った。
「あの、どうかなさいました?」
オレは笑顔を浮かべて答えた。
「アオムシが、アリに襲われていまして」

家に向かいながら、あのセリフはなかったと反省した。
しかも、必要以上にいい声で。

夕方まで「虻一万匹」の修正をする。
セリフのやり取りをばらばらにし、つなげ直すということを続ける。

6時10分に家を出る。
西荻の稽古場へ。
しょっちゅう使っていると思っていたが、久しぶりのところだった。

修正版の「虻一万匹」を稽古し、「アシュラシュシュ」の読みをする。
最後の場面を残して時間切れになった。

神明通りから五日市街道を通って帰宅。
20分ほどだった。
自転車で20分で行ける町、どのくらいあるか、こんど数えてみよう。