朝起きて膝の状態を確認する。昨日よりさらに良くなっていた。
採取したオニグルミを外の日なたに並べる。実が腐ってきたら足で踏んづけて転がし、中の実を取り出すのだ。
しかし、オニグルミをこうして採取したとして、どうやって食べよう。利用法を調べると、クルミペーストというのがあったが、今のオレの食生活にはそれの使い道が考えられない。やはり、炒って割って食ってを繰り返すのが一番か。リスだな。
夕方、自転車で軽く走ることで運動の代わりにした。ついでに夕食を食べようと思った。
西荻の北口まで走り、自転車を止め、南口の『はつね』へ。以前そこは平日の昼しか営業していなかったのだが、今は夕方までやっているようだった。
ワンタン麺を頼んだ。いつもタンメンなので気分を変えた。出てきたワンタン麺は、醤油ラーメンベースで、スープはあっさりとした上品な味だった。あのタンメンを出す店ならそうだよなと思った。
食べ終わってから、自転車を久我山方面に走らせ、南に抜け、そこから下本宿通りを走る。東八道路と甲州街道を結ぶルートは、以前この下本宿通りを経由していた。高井戸から東八道路方面に進む場合、中央道の下を走って突き当たりを右折するとそれが下本宿通りで、久我山病院の前を過ぎ、そのまま道なりに進むと左手に『ブックセンターいとう』という古本屋があって、その先から東八道路になっていた。この下本宿通りが、昔は大変混雑した。狭い道だったのでバイクに乗っていてもすり抜けができず、朝の時間帯、急いで都心に向かっている時など、大変イライラしたものだった。
今は、『ブックセンターいとう』が『ブックオフ』になり、ついでに東八道路もそのまま中央道の真下まで延長されたので、かつて混雑していた下本宿通りはむしろ、閑散とした通りになっているようだった。
『ブックオフ』に入ってみると、本の売り場面積が結構大きかった。文庫本コーナーを見てまわり、ゲッツ板谷『やっぱし板谷バカ三代』、ナンシー関『何がどうして』『冷暗所保管』を買った。
東進し、神田川に出てからいつものジョギングコースを北上して帰宅。
『冷暗所保管』は、持っていないと思って買ったのだが、本棚を見るとすでにあった。
ゲッツ板谷『やっぱし板谷バカ三代』読む。
読み始めてすぐ、これは2006年以前に書き始められたものだとわかった。文章に折り込ませるギャグのキレが、脳出血で倒れる以前のものだった。
執筆中に脳出血を起こし、回復してまもなく母親の死があり、そのため、後半は脳出血後の文章となる。あとがきで板谷さんも書いていたが、まるで別人が書いたみたいだった。面白い喩えを書こうとしているのだけどうまくいかず、思いつこうと考えているその『間』が、なぜか文章にも表れているようで、長く感じてしまった。
しかし、そのことよりも、賛嘆する気持ちの方が強かった。よく書けたなあと思った。
巻末に西原理恵子の漫画が載っていた。いつも控えめな『板っちのお母さん』のことが描かれていた。この頃西原さんも、夫のカモちゃんが癌の末期だったはずだ。
『やっぱし板谷バカ三代』を読み終わってから、久しぶりにゲッツ板谷のWEB連載、『スケルトン忠臣蔵』にアクセスしてみた。そして、キャームが今年の1月に亡くなっていたという事実を知り、衝撃を受けた。