『未来は今』観た

待機、というより、無為日続く。

朝、久しぶりにスタディサプリをやった。なんと5月下旬以来だった。なぜこんなに時間があいたのかというと、5月末から6月にかけて、何ごとに関してもやる気の出ない状態が続いており、その時に、やらない癖がついてしまったためだと思う。

昼、宝華の通販油そばと、冷凍焼売を食べた。

午後、不動産屋に電話。駐車スペースで30分以上アイドリングしっぱなしの車がいるので、報告をした。

先月、多摩川沿いで収穫したくるみの外皮をすべて剥ぎ取り、中の実を洗った。実を外に放置しておくとやがて腐敗し黒くなるのだが、放置しすぎると外皮が乾燥して縮んでしまう。そうなると剥ぎ取るのが困難になる。縮む前だと、足で踏んづけて転がせばわりと簡単に剥ける。それでも、一つ一つ水で洗うプロセスはけっこう面倒だった。

『ダブリン市民』読む。
「姉妹」「邂逅」「アラビー」「エヴリン」を土曜日に読み、今日は「レースのあと」「二人のいろごと師」「下宿屋」「小さな雲」「対応」「土くれ」「痛ましい事件」「委員室のパーネル記念日」を読んだ。
「姉妹」の印象が薄い。一番最初に収録された作品で、どう読めばいいのかわからなかったからだ。神父が死んで、葬式に行く話だったなあ。
「邂逅」は、学校をサボって港で遊んだ少年二人が、帰りにうさん臭い紳士に声をかけられる話。
「アラビー」は、友だちの姉ちゃんに恋心を抱いた少年が、バザーで彼女にお土産を買おうとする話。
「エヴリン」は、お店勤めのエヴリンが船乗りのフランクと駆け落ちをしようとするができなかった話。
「レースのあと」は、自動車レース興業のあと、フランスチームと一緒に打ち上げ飲みをする、ジミーの話。
「二人のいろごと師」は、すけこまし役のコーリーと、相棒レネハンの話。レネハンの視点で、コーリーが女の子とデートし、金をせしめるまでが描かれる。
「下宿屋」は、下宿屋を経営しているムーニー夫人が、娘のポリーと下宿人のドーランができていることを突き止め、ドーランには娘をもらってもらおうと企み、タイミングを待っている話。ドーランはその気配を気付いていて、独身がいいなあと未練たらたらなんだけど、ポリーには、心配すんなって的なことをいい、夫人の呼び出しにこたえる。
「小さな雲」は、チャンドラーがかつての同僚イグネイシャスと旧交を温める話。イグネイシャスは出世して、ロンドンで記者をしている。チャンドラーは、自分の書いた詞を載っけてくんないかなあと、ほのかに夢見ている。
「対応」は、上司ににらまれたリーマンのファリントンが、やってらんねえ、酒飲みてえと思いながら仕事をし、仕事が終わってから質屋で金を作ってまで飲みに行き、散財し、家に帰って不機嫌になり、子供に八つ当たりして棒で腿を殴る話。
「土くれ」は、洗濯屋で働く独身の小柄な女マライアが、かつて自分が子守をして面倒を見たジョウの家を訪れる話。マライアは真面目でよく笑い、とっても可愛い人物。今では結婚し子供もいるジョウは彼女のことを母親のように慕っている。この話はとっても良かった。ラスト、歌うところなんか、アイリッシュの歌だから、たぶん実際に聴いたらグッと来るはずだ。
「痛ましい事件」は、ダフィー氏がひょんなことから船乗りの奥さんといい関係になり、でもこれ以上進んだらやばいなということで別れ、数年後、彼女の死を新聞で知る話。
「委員室のパーネル記念日」は、市長候補者の支援をしているオゥコナー氏が、選挙事務所みたいなところで、同じ支援者やスパイらと、候補者やスポンサーの噂話をする話。

夜、味の素の冷凍餃子と、豆腐を食べた。

9時まで、課題曲の練習をした。「この辺でいいや」と思ってしまうのを防ぐため、アレクサにアラームをセットし、時間が来るまで続けた。

9時から、見ようと思って録っていた、コーエン兄弟の『未来は今』を観た。
コーエン兄弟の映画を見る時は、とりあえず映像がきれいでカッコいいのは当たり前なので、それ以外のところを観て他の作品と比較する。
本作は1994年の作品で、興行的には惨敗したらしい。その理由は、あえて演技過剰に演出されたところにあるのではないかと思った。
職にあぶれたバカ青年が、株価を下げる目的で社長にされるが、発明品が大ヒットしてしまうという話だから、日本映画でいえばサラリーマン喜劇だ。
主演のティム・ロビンスのアホ面は見事にアホだった。ヒロインのジェニファー・ジェイソン・リーは、パキパキした滑舌と切れのある動きが良かった。原稿をタイプし終わって「コピー!」と叫ぶ場面が好きだ。
ただ、公開が1994年だから、そういう演技はちょっと、時代の風と合わなかったのではないか。なにせ『パルプ・フィクション』の年だ。そういえばジェニファー・ジェイソン・リーは、タランティーノの『ヘイトフル・エイト』でもすごい芝居をしていたなあ。
脇役の演技は、過剰さが鼻につくところがあった。エレベーターボーイとか重役連とか郵送係のボスとか。
だから、スティーヴ・ブシェミがバーテンダー役で出てきた瞬間、すごくホッとした。エレベーターボーイも、ジョン・タトゥーロがやっていたら、もっと良かったのにと思ってしまった。