猪木が見つからなかった

8時起き。

朝飯に、お粥を炊いて、きゃらぶきと一緒に食べる。津和野で買ったきゃらぶき。先日、初めて食べた時、味があまりにも好ましかったので、ふるさと納税の返礼品できゃらぶきがないか調べたが、山梨県のどこかの市しかなかった。

それより、レシピを調べて自分で作った方が早いと思い、色々調べた。最初に干してから作るもの、あく抜きをしてから作るもの、そのままいきなり作るものと色々あったが、基本的には蕗の佃煮だ。出回り始めてたら作ってみたい。

11時に家を出て新宿へ。TOHOシネマズ 新宿で『アントニオ猪木をさがして』見る。

冒頭、ブラジルの市場で日系人にインタビューする場面から始まる。日本プロレスに入団する前の猪木は、そこで働いていたのだ。その日系人は、猪木より二つ年上で同僚だった。

スタート地点で思いもかけない人のインタビューから始まり、次に1987年の世代闘争時の映像が流れ、長州や前田日明がちらっと映ったので、期待感は高まった。

しかし、インタビューの数は少なかった。藤波、藤原、棚橋、オカダ・カズチカ、海野翔太。

神田伯山が、猪木とマサ斉藤の巌流島決戦を講談にして語っていたが、これは余計だった。

しかし、もっと余計だったのが、挿入されるドラマだった。1980年代、90年代、2000年代それぞれを舞台に、ある男の人生がアントニオ猪木とどう関わってきたのかという内容だったが、ドラマ性が非常に薄いのに、一本あたりおよそ10分と非常に長かった。三本合わせると30分近くなる。映画の四分の一だ。いくらなんでも長すぎる。

(こういうの見に来たんじゃねーんですけど)

と思った。

良かったのは、世代闘争場面の他に、1974年のストロング小林戦、1996年のベイダー戦の映像が流れたことだ。特にベイダー戦で、ベイダーのムーンサルトやスープレックスを受ける猪木を大画面で見られたのは良かった。たとえそれらの映像が特にお宝というわけではないとしても。

要するに、ドキュメンタリーとドラマの境界線がかなり曖昧な作品だった。演出観にも問題があった。伯山の講談を挿入するのはいいとして(もちろ良くないけど)、巌流島にロケーションし、野外でやらせるのはいかがなものか。声や、扇を叩く音が全然響かなくなる。講談って外でやるものじゃないと思う。しかも、扇を叩く時にいちいちカメラを扇にアップするのが非常にかっこ悪く、共感性羞恥を感じてしまった。

ブラジルまでわざわざ行って、市場の同僚の他に農場で猪木家の隣人だった人にもインタビューしていたが、結局のところその内容は、猪木はここで働いていた、と、猪木はここに住んでいた、だけだった。なら、ブラジルロケまでする必要、ないよな。

致命的だったのは、インタビューするレスラーの少なさだったろう。猪木を知るレスラーが、藤波と藤原だけだなんて、いくらなんでも少なすぎる。棚橋、オカダ・カズチカ、海野と、猪木を良く知らないレスラーを多めの配分にした意味がわからない。

プロレスファンではなく一般人に見てもらうためというコンセプトだとしたら、大きな勘違いだ。昔の『知ってるつもり?!』みたいな番組でやるなら、それもありだろう。だが、この映画タイトルなら、観客のほとんどは猪木ファンに決まっているじゃないか。

せめて、佐山、木戸、長州、前田、武藤、蝶野、船木、小川直也、新間寿、ドリー・ファンク・ジュニア、スタン・ハンセン、くらいは出てきて欲しかった。

不満はあったが、ベイダーのスープレックスを受ける猪木の受けには、全身が泡立つような衝撃を受けた。その試合は知っていたけど、映像で見たのは初めてだった。引退二年前にあんな試合やってたんだよなあ。

西葛西へ。

ミスタードーナツで、テキトーに四つばかり買い、3時に実家帰宅。コーヒーを飲み、ドーナツを二つ食べた。

夕方、タックルベリーへ。一昨日ロストしたトライデント115を買い直す。3回目の買い直し。

キャンドゥでマグカップを買う。

実家に戻ると夕飯ができていた。炊き込みご飯、筑前煮を食べた。

夜9時、シーバス釣りに行く。旧江戸川河口部、送電線あたりに陣取る。小潮だったが、水門を開いているのか、流れは効いていた。

トライデントをアップに投げ、リップレスミノーをダウンに投げる感じに投げ分けた。そこら中にボイルが湧いていたが、ほとんどがボラだったろう。しかし、タッパーン! と音がするボラジャンプはあまりなかった。

12時まで投げ続けたが、あたりはまったくなかった。途中で両脇50メートルくらいのところにアングラーが陣取ったので、川へのプレッシャーがきつめになっていたかもしれない。ワームを投げると時々軽く引っ張られるような反応があったが、たぶんベイトに引っかかっていたのだろう。そのさらに下の層を引けば良かったのかもしれない。

12時半過ぎ実家帰宅。風呂に入り、激辛のドデカミンを飲む。辛さに驚いた。ドーナツを一つ食べ、ドライスーツの着方やエア抜きのコツなどをYoutubeで見て、4時就寝。