夜中の2時起き。リュックに、クッション、一眼レフを詰め、着替えて2時半に家を出る。
歩いて青梅街道を渡ったところにあるカーシェア駐車場へ。着いた時点でちょうどレンタル開始時間になっていた。
青梅街道から環七、甲州街道から首都高永福、そのまま中央自動車道へ。
今日は、大鹿歌舞伎を見るために、長野県大鹿村まで車でのんびり行く予定だった。大鹿歌舞伎は二年ぶり。前回は前日の夜に一般道で移動し、茅野で車中泊をした。今回は深夜に東京を出て高速道路で甲府まで移動し、市内で朝飯を食べ、一般道で大鹿村まで行くつもりだった。
八王子JCTを過ぎたあたりで、燃料の残量を確認していなかったことに気づいた。見ると、メーターが残り2つになっていた。それだけあれば甲府に着く前になくなることはないと思ったが、2つになったのがいつからなのかわからなかった。いずれにせよ、早く入れた方がいい。
談合坂SAに入り、トイレ休憩をしてからガソリンを入れた。
甲府昭和ICで下り、20号沿いを長野方面に走り、道沿いの『山岡家』に入る。
山岡家で朝飯にねぎチャーシュー麺の中盛を食べる。前回の大鹿村行きでも山岡家で食べた。特味噌中盛麺固め味濃いめ油多めだった。今回は油少なめにした。

食べ終わって外に出ると、東の空が少し明るくなりつつあったが、まだ空全体は暗かった。時刻は5時を過ぎていた。
20号を茅野方面に向かった。だんだん明るくなってきたが、晴れではなかっだ。山間には中腹から雲が立ちこめていた。
茅野から国道152線を南へ。途中、高遠から伊那に出て、飯田線に並行して153号線を南へ。信号で止まることがわりと多かった。
松川の手前で左に曲がり、川を右に見ながら大鹿村に向かう。トンネルを何度か抜け、川が湖になるのを眺め、7時50分に大鹿村に着いた。前回止めたのと同じ、大鹿歌舞伎観覧客用の駐車場だった。
スマホで歌舞伎の開演時間を調べる。午前10時だった。前回は雨のため、会場が中学校の体育館に変更となっていたが、今日は予定通り市場神社でやるようだった。
開演までまだ時間があったので、車内でテッド・チャン『息吹』を読んで時間をつぶした。
9時半過ぎに車を出た。外は小雨が降り始めていた。
神社に着くと、先客が20人ほど並んでいた。会場からアナウンスが聞こえた。客席スペースが雨に濡れないよう、ブルーシートで覆っているとのこと。雨雲レーダーを確認しながら、開場タイミングをはかっているようだった。

10時を20分近く押して開場。特に慌てることなく、好きな席を確保できた。雨もおさまっていた。
一眼レフを持って、周囲の散策に出かけた。とはいえ、一昨年も同じことをしており、撮る対象に変化はなかったので、シャッターを押すことはあまりなかった。
塩の里直売所で新米が販売されていた。2キロ1400円、3キロ2100円と、割安だった。

3キロの新米を買った。なんだか、戦後の農村にヤミ米を買いに来た都会の人みたいになってしまった。
11時半頃に市場神社に戻った。
12時前、地元中学生による大鹿歌舞伎の説明を聞き、12時開演。
一本目『義経腰越状 泉三郎館の段』
開演してから少し経つと、また雨が降ってきた。幕が上がった以上、止めるわけにはいかない。
客に配られるクリアフォルダーを頭から被っているおっちゃんがいた。

徳女が自害する場面、役者の出が遅れたのか、長めの間ができていた。しかし、そうしたミスやとちりなどはあまり気にならなかった。そういうのも含めて楽しむのが村歌舞伎の醍醐味なのだろう。
しかし、一本目は舞台にあまり入り込めなかった。舞台というより、雰囲気かもしれない。没入するというたぐいのものではないので、まだリラックスできていなかったのだろう。
休憩中、塩の里直売所のトイレに行き、戻ってくる時、市場の屋台でたこ焼きを買って食べた。

二本目『神霊矢口渡 八郎物語の段』
休憩中に散歩したのが良かったのか、たこ焼きが良かったのか、一本目よりも歌舞伎の雰囲気に馴染みやすくなっていた。

六郎を演じる役者さんの口跡が、いかにも歌舞伎という感じで、耳に心地よかった。こういう台詞回しを、言う方も聞く方も楽しむのが、本来のあり方かもしれない。
そういうふうに思ったとたん、急に、目の前の芝居が心地よいものになっていった。いい気分だった。酒を飲みながら見たら、なおいい気分だったろう。バスで来ていれば飲めたかもしれない。しかし、周りを見ても、そうやって飲んでいる人はあまりいなかった。車で来ている人が多かったのだろう。

3時過ぎに終演。おシャシャのシャンで締め。
すぐに駐車場に向かい、ナビを甲府のダイソーにセットした。アルミ棚を買いたかったので、そこで車に積んで、自宅で下ろし、車を返すつもりだった。
ルートは、行きとは違い、152線をそのまま茅野方面に北上した。前回はそのルートで大鹿村にきた。
途中、配達の車を追い越してから、一車線の酷道が長く続いた。来る時に分かれた高遠の手前でようやく二車線になった。
茅野に着いたのは5時頃だった。大鹿村を出たのが3時半前だったので、大体1時間半くらいかかっていた。
甲府まで20号を走らせる。特に渋滞なく進んだが、甲府の手前で20号を外れ、駅の南側を走るルートを示され、信号などで余計な時間がかかった。最短距離優先にしたため、そのルートを示されたようだ。
ダイソーに着いたのは6時20分過ぎだった。予定よりかかってしまった。アルミ棚は売られていたが、寸法を見ると、欲しいサイズより小さいことがわかったので、あえて買うことはないと判断し、コーヒーとガムを買って店を出た。
一宮御坂インターで中央自動車道に入る。甲斐大和のトンネルを抜けると激しい雨が降っていた。慌ててワイパーを高速にし、左車線に移ってスピードを落とした。
上野原の手前で渋滞にはまった。高速の南側で花火をやっていた。
相模湖まで渋滞が続き、小仏トンネルで渋滞が終わった。
その後は特に渋滞にはまることなく、高井戸、五日市街道経由で、無事に車を返却した。
外は小雨が降っていた。クッションを傘代わりにして歩いた。
いなげやで、ポークソテー肉とビール、ハイボールを買い、9時半帰宅。
シャワーを浴び、ポークソテーを焼き、レタスと一緒に食べた。
上野原で見た花火が気になり、ネットで調べてみたが、そのあたりで花火大会をやっている情報は見つからなかった。ディズニーランドのように、定期的にやっている花火だろうか? そもそも上野原だったのか? 上野原ICの手前で見たのは間違いないと思うのだが。
1時就寝。