ウニ退治

4時半頃に目が覚めた。朝飯まで時間があったが、そのまま起きていた方が腹が減り、美味しく食べられそうだと思い、起きていた。

7時に食堂へ行く。ガラガラかと思ったら結構混んでいた。自分で刺身を選んで丼の具材にする勝手丼、その鍋バージョンの勝手鍋、サラダバー、各種おかず、各種サラダ、パン、お粥、ご飯、炊き込みご飯、カレールーなど、種類はかなり豊富だった。
刺身で勝手丼を作って食べ、花咲ガニの炊き込みご飯を食べた。

8時半にチェックアウトする。

ナビで、目的地を羅臼に設定した。

ガソリンが思ったよりも減っていたので、ガソリンスタンドがあったら入ろうと思いつつ車を走らせた。しかし、本日休みの店ばかりだった。

海沿いを北に向かう。標津町に入ってようやくあいているガソリンスタンドを見つけた。

給油し、北に向かう。

昨日、納沙布岬でかすかに見えていた国後島は、北に行けば行くほど島影が鮮明になってきた。

途中、干物を乾かしているマシーンを発見。

11時過ぎに羅臼へ。
道の駅に車を止め「知床食堂」に入った。

他のメニューには目もくれずウニ丼を頼んだ。

羅臼でとれる旬のエゾバフンウニがこれでもかと盛られていた。
見た瞬間、なぜか罪の意識を覚えた。いいのか? こんなの食って?

無言で食べた。

ウニは柔らかく、辛うじて固形を維持しているクリームのようだった。それらを口に入れ、歯を使わず、舌先で口蓋に押しつけるようにした。ずるとクリームが広がるので、ウニが乗っていた飯を口に入れ、歯と舌を使い、固いものと柔らかいものを一つにした。

店を出るとちょうど正午だった。港の小さい灯台まで散歩した。暖かかった。
国後島がよく見えた。
知床横断道路を使ってオホーツク海側のウトロに行きたかったのだが、除雪が終わっておらず、通行止めになっていた。開通するのは連休直前ごろになりそうだった。

ウトロ側に出るために、来た道を戻り、迂回ルートをとった。

2時半頃に斜里町に出る。
オホーツク海沿いを東に向かった。
「カリオストロの城」の冒頭、クラリスと追っ手とルパンのシーンみたいな道が続いた。

3時に知床自然センターに着いた。
中に入ると、主にヒグマに関するたくさんの資料が置いてあった。
知床の釣り事情についても書いてあった。鮭がふつうに釣魚対象となっていた。
ガイドの説明サービスや長靴のレンタルをやっているようだったが、歩くコースがどうなっているのかいまいちわからなかったので、海の方向に向かうコースを少し歩いてみた。
道は雪で覆われ、踏み固められているところでもくるぶしより深く靴が潜った。なるほど。長靴が要るわけだ。
しかし、それよりも、一人でそこにいることが恐ろしかった。
時々、茂みがガサッと音を立てたりすると、ビクッとなった。

車で、もう少し半島の先まで走らせた。途中、エゾジカが数頭、道路の端で草を食べていた。

知床五湖のパーキングで車を止めた。そこから、木の柵がある高架道で、五湖近くまで歩けるようだった。
柵の外側には高圧電流が流れる鉄線が張り巡らされていた。
湖はまだ凍っていた。

しかし、昨日もそうだったが、気温の割に寒くなかった。

五湖パーキングを5時に出た。海沿いの道まで下ると、キタキツネが道の端を歩いていた。

ナビを網走にセットした。
夕陽がオホーツク海に沈んでいた。流氷はなかった。

6時40分に網走到着。チェックインしてすぐ、夕食を食べに外に出た。
川沿いの道を歩いていると、いきなり大きなサイレンの音が鳴り響いた。何ごとかと思ったが、7時の時報らしかった。

「ホワイトハウス」という洋食屋に向かった。
そこは、ステーキとウニいくら丼セットというとんでもないメニューを出している店らしかった。
ところが店の前に着くと、食材がなくなったので今日の営業は終了したと看板が出ていた。

仕方なく、目をつけていたもう一つの店に向かった。
「網走ビール館」
焼き肉屋らしい。

店の前の駐車スペースには車がたくさん止まっていた。
中に入るとカップルが一組順番待ちをしていた。

15分ほど待ってから席に通された。
カウンターではなく、4人掛けのテーブルだった。

和牛盛り合わせ、豚トロ、鶏モモ、冷麺、卵スープを食べ、地ビールを飲んだ。
地ビールは、青、緑、ピンクの色がついていて、実は発泡酒だったが美味かった。

9時にホテルに戻り、風呂に入った。チェックインした時にフロントにいたおっさんが素っ裸でサウナ室にいた。従業員も利用するらしい。

部屋に戻り、知床で買ったワンカップを飲むと、猛烈に眠くなってきた。ぐっすり寝られそうだと思った。

11時過ぎ就寝。