「バーバー」大笑い

 昨日の残りのカレーライスから一日が始まったが、夕方の稽古時間までは腑抜けていた。
 こんな時は好きな本を読むに限ると思い、稽古場に向かう途中「石に刻まれた時」を読む。

 南中野にて稽古。
 先週はディスカッション中心だったので、今日は稽古らしいことをした。
 稽古らしい?
 つまり、台本を読み、舞台を設定して、動いてみる稽古。
 俺の場合どちらかというと、細かい部分が一度気になりだしたら止まらないので、なるべく長いシーンを鷹揚に流すよう心がける。

 稽古当初に比べて雰囲気が大分くだけてきたためだろうか、会話部分のノリはかなり自然な感じに近づいている。
 このままやれば答案通りの芝居になる。
 問題はどこに「例外」を生み出すかだと思う。
 演技のヒントをとんでもないところから持ってきたりするためには、固定観念の排除あるのみだ。
 一つのシーンを演出するのに、極端な話、イラク情勢をヒントに持って来られるくらいの飛躍が欲しい。
 もちろんお客さんがそのシーンを見て、
 「ああ、イラク情勢か」
 などとわかってしまっては本末転倒だ。
 「なんか変なシーンだな」
 と、微妙さを味わってもらえるくらいのバランスがいいと思う。

 稽古場にある椅子を積みあげ、舞台そのものについても色々考える。
 アイディアだけは色々出てくるが、全部盛り込むわけにもいかない。
 稽古をしながら取捨選択しアイディアを淘汰しなければならない。

 9時過ぎに稽古終了。
 99円ショップで買い物をして10時半帰宅。
 おでんを作って食う。

 「バーバー」観る。
 きれいなきれいな白黒映像だった。
 とにかく大笑い。お腹が痛い。
 しかし映画館では笑えないたぐいの笑いだ。
 それゆえビデオで観ると堪えられない。