俺のつむじ風

『俺のつむじ風』リライトを続ける。

プロットはごく単純だ。
商店街の草野球チームがある。
スナックのマスター「菊池」の号令で猛練習しようとするが、他のメンバーにやる気はない。
そこへ町内会のみこし復活をもくろむ「るみるみ子」が現れ、最後には一同団結する。

プロットをもっと短く言ってしまえばこうなる。
<ダラダラしている若いもんが、あるきっかけで燃える>

台本を読み返すと、ダラダラの部分がつまらない。
あるきっかけの部分も無理がある。

それでも当時のビデオを見返すと、そんなに悪くはない。
役者が元気で、楽しそうだ。

この公演は本当に楽しかったなあと思う。
稽古でした鬼ごっこやサッカー。
音ネタ探しや衣装探し。
何もかも楽しかった。

その後色々な公演を重ねてきたが、この時と同じ楽しさを経験することはなかった。
一度も再演しなかったのは、この楽しさを自分の中で、二十代の思い出として、どこかしら神聖なるものと位置づけていたからかもしれない。

作品を仕上げるという意味では、再演をした方が良かったと思う。
同時代姓に頼った台詞が削がれ、普遍的な活字が残っていたかもしれない。

朝、カレーピラフを食べる。
昨日作ったオムライスの中身だ。
オムライスの中身をカレーピラフにすると大変旨いということが昨日わかった。
なぜ今まで気づかなかったのだろう。

昼は弁当を注文。
夜はしらすバターご飯。

内田樹『村上春樹にご用心』読了。
蓮見重彦が村上春樹を嫌っているというのは意外だった。
その嫌い方も生理的なものに思われる。
村上春樹という作家は、好きな人は心底好きになり、嫌う人はその逆であるようだ。

夢路こいし師匠死す。
ひっそり亡くなられた印象。
その声色だけで十分突っ込みになっている希有な方だった。

沢尻エリカが記者会見で涙を流していた。
その涙は役者として映画で流すものだろう。
記者会見という場でしか流せない境遇は、哀れにも思える。