筒井康隆『ジャックポット』ようやく読み始める。「漸然山脈」と「コロキタイマイ」で、ページをめくる手が止まってしまった。どうしよう。さすがにわけがわからない。
しばらく寝かす。
夕方、「コロキタイマイ」から再開する。
センテンスごとにリズミカルに読んでいくことにした。言葉を脳内で音声に変換し続ける。
そのうち、わけはわからないけれども何だか心地よい、という気持ちになってきた。この感じだ。しばらく、そうやって読んでいこう。
実家へ。
母、熱海旅行から帰ってきていた。お土産に『源楽』の胡麻饅頭をもらった。一つ食べた。
着替えて、中土手へシーバス釣りに行く。
一昨日よりもさらに自転車で移動したところに陣取った。南風が思ったよりも強く吹き、川は上流の方向にけっこう大きく波立っていた。
手始めにフィールを投げ、その後ワームを投げるなどした。8時過ぎくらいからが時合いだろうと思っていたので、7時を過ぎるまではあまり頻繁には投げずにいた。
7時を過ぎると下げが効き始めたので、ルアーを頻繁に替えながら投げた。風が強く、ボイルも確認できなかったので、エリア10やノガレはほとんど投げず、フィール、マニック、コモモをローテーションした。
ルアーに反応はなく、バチが抜ける様子もなかったので、休憩がてら、風よけのために首都高の橋桁の影にしゃがみ、強風時にはどんなバチ抜けルアーを投げるべきかを調べた。マニックやフィールは強風だと水面を割ってしまうという記述が気になった。デッドスローにしてもそうなのだろうか。
アルデンテはレンジをコントロールできるという記述が目に入った。水面引き波リトリーブ用に持っていたので、今日の風だと使うことはないだろうと思っていたが、シンペンなのだからゆっくり引けばレンジを少し入れることができるのかもしれないと考え直した。
で、投げてみることにした。
7時半を過ぎていた。流れは一応下げてはいたが、まだそれほど効いてはいなかったので、アルデンテをクロスに投げ、デッドスローで引いてみた。
半分くらい巻いたあたりでロッドがしなった。ワンテンポおいて合わせ、リールを巻いた。ドラグをかなり緩めておいたので、魚の引きとともにラインが出ていった。左手でドラグを少し締めた。
感触から、それほど大きくないだろうと思った。しかし、ドラグはそれ以上締めず、緩めにして、ラインが出ていく時は巻かず、止まったら巻くを繰り返した。
やがて魚体が浮かんできた。流れの方向は左から右だったので、ネットを左手に持ち、ポールを伸ばした。ヘッドライトをつけ、ネットを沈め、ロッドで魚体の頭の方からネットの上に移動させる。水面が暗く、よく見えなかったが、首尾良くキャッチに成功した。
50センチ。今年初のシーバスだ。
時合いは短いはずと思ったので、すぐリリースし、今度は若干アップ気味にアルデンテを投げた。
すぐにまたヒットした。
今度はさっきより重かった。引かれては寄せるを繰り返すが、魚はなかなか浮かんでこなかった。チヌかと思った。
ネットでキャッチしたと思いこみ、ポールを縮めると、魚はネットに入っていなかった。ルアーをネットに引っかけていただけだった。
それでも、バラさずにキャッチできた。シーバスだった。浮かんでこなかったのは、スレ掛かりしていたからだった。
45センチだった。
その後もしばらくアルデンテを投げ続けたが、反応がなくなってきたので、再びルアーチェンジを繰り返した。8時を過ぎると岸際に泡のようなものが浮かんで流れるのが見えた。ライトをつけてもよくわからなかったが、泡をルアーのフックですくい取るとバチが引っかかってきた。バチ抜けが始まったようだ。
しかしボイルは見られなかった。風は相変わらず強かった。
そしてバチは、流心には浮かんでいなかった。岸際は波があまり立っていなかったので、それで、寄せられていたのかもしれない。
結局、その後もバイトなしに終わった。
9時過ぎ納竿。
アコレでお惣菜の焼きビーフン、マカロニサラダを買って夕食に食べた。